今村昌平と蠍座

基本的に映画評って「カッチョ悪いよなぁ」と常々相棒(id:Mr-Blockhead)と話していたのですが、自分達で映画を作っている(Blockhead Films)にも関わらず、全く映画の事に触れないというのもどうなのよ?と思い、また、私の日々の生活に於いてそれほど面白いことが起こるわけでも無く、しかもどこの誰ともわからないブログなんて興味ある人なんかいるわけ無ぇよなぁ、なんて思ったりもしているので、チラッと映画の話。

今、札幌駅北口にある蠍座という映画館で今村昌平の特集をやっている。ここのところ何度か出かけたのだが、すごい混みようなのです。しかも年齢層が高い。今村昌平の映画を今時映画館にまで観に行こうなどという若い人はよほどの映画好きしかいないという事なのだろう。それにしても60年代の今村昌平のパワフルな事ったらありゃしない。凄い!ちなみに80年代後半以降の今村昌平に関しては、それまでの今村昌平とは別人であるという事に私の中ではなっています。あれは日本映画学校の校長先生が今村昌平監督の着ぐるみを着ているのです。だって「赤い橋の下のぬるい水」なんか、以前と同じ監督とは思えないでしょ、この映画を観た時「ここ笑うところなのか?それともシリアスなのか」って変な緊張感を覚えたのは私だけではないはず。
また今村昌平の作品と同時に、封切りからちょっと遅れた映画も上映しているのだが、先日は「嫌われ松子の一生」だった。この選択、シニカルな支配人の皮肉なのか!?個人的には「ロングのワンカットを魅せる」ことが出来ない監督はスカだと思っているので、いくら話が面白くまたぶっとんだ演出に少々感心しても、ラストの松子が殺されるシーンでのスカスカの演出ぶりにがっくり脱力。きっと監督は狙っているんだろうと思うけどダメだろこれ。スタッフに知り合いの名前があったけど、そこのところどうなのよ。


でもって、自分の作る映画の事を棚に上げて、他人の映画の事をクソミソに言うのは人としてどうなのかな、とは思うけど、カントクってそういう生き物なんじゃないのか?とカントクになれない私が言ってみる。まぁ、それは僻んでいるという事で・・・。
それで、自分の映画の話。
この日は、集合10時。もちろんHクンは30分の遅刻。でも30分程度の遅刻では「ラッキー」と思えるくらいに私は人間が出来てきた。それじゃ、ぼちぼち始めようかと、役者さんたちは着替えを始める。すると車の前でE氏が青ざめた顔。どうしたのと近寄ると「イン・キー」。鍵をつけたままドアロック・・・。もちろん撮影不能。なんでこうなるの!


後日その場所で撮影したゴルフの練習シーン。何のことやらさっぱりわからない映像ですが、遊んでいる訳ではありません。もちろんNGカットです。
http://www.blockhead-films.com/blog/060919.m4v