『麦の穂をゆらす風』と幼馴染

先日、札幌の友人の美容室でカットをしてもらった。お互いに小学校一年の時から知っているので、私が給食を残して泣いていた事も、授業中にウンコをもらしそうになって、先生の怒鳴り声を振り切ってトイレに駆け込んだ事も、あんなこともこんなこともみんな知られている。だからいくら格好とつけようとも何歳になろうとも少々子供扱いされるのは致し方ない。それにしても「ほら、ドライヤーは持てる?」「ブラシは右手に持って・・・」等々、簡単なセットの仕方を説明してもらったのだが、まるで子供扱い。私も流石にもう小学生ではないので、ドライヤーを左手で持つことくらいはできるし、同時に右手でブラシも持てる。サルだって出来るぞ!しかし幼馴染の女性はどうしてこうだんだんオカンのようになっていくのだろう。あるいは私はそれほどしっかりしていないのか・・・?


で、雪の中シアターキノケン・ローチ監督の『麦の穂をゆらす風』を観に行く。正直言ってあまり好きなジャンルの映画じゃないし、ケン・ローチもどちらかと言うと苦手な部類の監督なのだ。それじゃ「観に行かなければ良いじゃないか」とも思うのだけれど、『プラダを着た悪魔』と『麦の穂をゆらす風』のどちらを選ぶ?と聞かれれば考える余地はないのだよなぁ。ちなみに『プラダを着た悪魔』は未見でなおかつ偏見でスイマセン・・・。でも、ラジオでアホそうなDJが昨日絶賛していたのを聞いていたらますます行く気がしなくなっちゃったもので・・・。で、肝心の『麦の穂をゆらす風』ですが、撮り方等はやはり全く私の好みではないんだけれど、観る者をグッと捕らえるその力量はすごいと言わざるを得ない。これはもう好き嫌いの次元ではない。