地デジと『殯の森』

昨日、NHKBShiカンヌでグランプリを取った『殯の森』をやっていた。最近地デジ対応のでかいテレビを買ったのに見るのはもっぱら朝のMLBばかりだったので、たまには映画でも見ようと好きでもないのに河瀬直美監督の映画を観たのである。


この映画でこのカットがどうだとか、演出がどうだとか言うのは全くの無意味な事だと思う。良くも悪くもそういう範疇の映画ではない。演出等の方法論として共感するところは無いではないのだけれど、基本的にこれは私の考える「映画」では無い(『それじゃお前の考える「映画」って何なんだよっ』と言われるとそれまた困るのだけれども)。この映画の根底に流れているのは、映画としての「魂」ではなく、河瀬直美の人間としての「怨念」のように感じられるのだ。それが是か非かの判断は私にはできないのだけれど、そういう映画が好きか嫌いかで言えばはっきりと嫌いである。また、森の中で携帯が一瞬通じてすぐに途切れるというシーンで、真千子が携帯を振るという演出があったが、これは拙かったんじゃないのかなぁ?こういう紋切り型の芝居はしないというのがこの監督の唯一といってもよい優れた点だと思っていたのだけれど、このシーンでそれまでの緊張感が一気にそがれてしまった。こういうのって大事だと思うんだけど、それって神経質すぎるのかな・・・。


ところで、明日もイチローはヒットを打つだろうか?